こんにちは。アヒルのマー君です。
先日、東京都の墨田区にある時計の博物館「セイコーミュージアム」に行ってきました。
(現在、「セイコーミュージアム」は銀座に移転しています)
その中に「和時計」のコーナーがあるんですけど、そこでビックリなことを知りました。
・江戸時代の時間の単位である「一刻(いっとき)」の長さが昼と夜で違う。
(季節によっても変わる)
→江戸時代の時間制度は「不定時法」という方法だった。
・「不定時法」に対応した時計のことを和時計と言う。
1.定時法と不定時法
時刻制度には「定時法」と「不定時法」があります。
現在の日本では「定時法」を採用していますが、江戸時代には「不定時法」を採用していました。
・定時法:一日を均等に分割する。
・不定時法:一日を昼と夜に分けて、それぞれを均等に分割する。
「不定時法」では、一日を昼と夜に分けるのですが、春分と秋分以外は昼と夜の長さは同じではありません。
このため、「不定時法」による昼と夜の時間の長さは、季節によって変わってしまいます。
2.和時計の工夫
和時計というと「日本で作られた和風なデザインの時計」くらいにしか思っていませんでした。
それはそれで間違いではないんですが、和時計は「不定時法」に合わせて色々な工夫されいる時計なんです。
<工夫例>
・文字盤を入れ替える
・昼と夜で分銅を使い分ける
江戸時代の日本以外にも「不定時法」を採用していた国が他にも合ったようなのですが、時計を導入する際に「定時法」に時間制度を変更していました。
ところが、江戸時代の日本は時計の方を「不定時法」に合わせて作ってしまったのです。
西洋との考え方の違いと言いましょうか、「ものづくり日本」のスピリッツは、江戸時代からすでに始まっていたんですね。日本の職人の人たちは、すごいですね。
3.最後に
最後まで読んで頂きありがとうございました。
<今回学んだこと>
・「一刻(いっとき)」の長さが昼と夜、そして季節で違う。
→これを「不定時法」という
・和時計は「不定時法」に対応した時計のことをと言う。
そもそも、「不定時法」という時間の決め方があるというを知りませんでした。
「世の中って、まだまだ知らないことがいっぱいあるんだな」と思った一日でした。
ちなみに、東京都の上野にある「国立科学博物館」にも不定時法と和時計に関して解説しているコーナがありました。
<セイコーミュージアムのHP>
外部サイト:セイコーミュージアムのホームページ
<参考資料>
セイコー時計資料館蔵 和時計図録